Rainy Magic!(蘭天♀)

シャチさんが私がネタないって悩んでたときに提供してくれた雨ネタの1つ。
蘭天♀だよな!これは蘭天♀で昇華するしかないよな!せっかくのネタだし!
ってことで蘭天♀いちゃこらタイムだぜ!!

※ ※ ※

ここのところ、部活だのなんだのと互いの予定が噛みあわなくて、付き合い始めたってのに、全然恋人らしいことができなかった俺と天馬。
だが、今週末。
ようやく日曜がまるまる空いてると、互いの予定を照らし合わせておもわず笑顔がこぼれた。
天馬に至ってはこれが俺とのちゃんとした初デートってこともあって、小さな子供同然にはしゃいで、デートスポットを慣れない携帯操作して必死で検索してきたり、雑誌まで買ってきて「あそこ行きたい」とか「あれ食べたい」とかめちゃくちゃはしゃいでたってのに…。
いざ、当日の朝となったとき、彼女の笑顔はあっという間に目の前の雨に打ち消されていた。

「これじゃあ、天馬が行きたがっていた遊園地は無理だな。屋外だし」
「ですよね…残念です」
「でも、映画とか屋内で回れるところもあるし、遊園地は今度な」
「はい…」

楽しみにしていた予定が台無しになったことで一気にテンションが下がったのか、天馬はいちおうデートは場所を変えてするからというメールに速攻で反応を返してきたものの、いざ駅前で会ってみれば、どことなく意気消沈と落ち込んでいるようだった。

「でも、乗りたかったです。蘭丸さんと観覧車〜。それと湖でボートとか、それとお弁当…お天気だったら持っていこうって思ってたのに」

どうやら落ち込んでいる一番の理由は、手作り弁当を持っていけなくなったことらしいことに、天馬の手荷物にそれらしきものがないことで気づかされた。
たしかに今日、急遽組みなおしたプランではお昼は近くのレストランでとなっていたから、弁当持参の必要はなかったしな。
俺は差してた傘を閉じると、スルッと天馬の傘の中へと入り込み、彼女の傘を引き取った。

「まあ、弁当はさ、明日お昼休みにでも持って来いよ。もう材料買っちゃったとかなんだろ?その顔だと。今度はいつ予定合うか分からないし、学校の屋上とか中庭になっちまうかもだけど、それでよかったら、食わしてくれよ。天馬の愛情弁当」
「ふあっ//あっはい!喜んで!!」
「それとさ。ほらっこうやって雨の日じゃないとできないことだってあるんだし、もう少し視点変えて楽しもうぜ。今日のデート。俺たちにとって初デートなんだしな」
「はい!そうですね!じゃっじゃあ…えと//腕…組んでいいですか?」
「どうぞ、お嬢様」

俺がわざとらしく派手なジェスチャーを添えて、腕を天馬へと預ければ天馬は嬉しそうに両手を絡ませ、しがみついてくる。
天馬の豊かな胸が俺の二の腕の辺りで、ふにっと弾力ある柔らかな感触を与えれば、俺もまたこういうのもアリかな?と思えたりして、自然と憂鬱な雨が特別なイベントにさえ見えてくるのだった。

今話題だという映画を2人で観て、近くの本屋で立ち読み。
天馬は本当に犬が好きらしく、俺がサッカー関連の雑誌を漁っていると【わんこのキモチ】とかいう本持ってきて「この子が可愛い」だの「この子は蘭丸さんっぽくて気品があるんですよ」とか目をキラキラさせて、写真を見せてくる。
普段はサッカー、サッカーな天馬だが、こうしてサッカーから一歩引き離してやれば、ちゃんと女の子としての可愛い一面も見せてくれる。
まあ、サッカーしてるときの天馬もまさにこの写真の子犬そのもので俺にしてみれば、「一番可愛い子犬はどれだ?」と聞かれたら迷わず目の前の「天馬」と答えるところなんだが…。
まあ、それを面と向かって言うと、また頬をぷくぅっと膨らませて怒るのが見え見えだから今日は黙って頭を撫でておくだけにしよう。

「ふにゃっ//どうしたんですか?いきなり」
「いや、その写真の子犬も可愛いけど天馬も負けずに可愛いなと思ってさ」
「ふにっ//そっそれは言っちゃダメです!蘭丸さんのバカァッ//」

結局、むくれられたが嫌われたわけではないのは分かっているから、よしとしよう。
天馬が犬の本を気に入ったようだったから、一冊買ってやることにする。
天馬は自分の金で買うといったが、これくらい買わせてくれといって、自分の購入予定だった雑誌と一緒にレジで会計を済ませ、一緒に店を出た。

「俺、てっきり蘭丸さんはエロい本でも買うのかと思ってました」
「おまえなぁ〜…俺をそういう目で見てたのか」
「え〜だって!浜野先輩は、男はみんな獣なんだぞぉ〜って!霧野もそのうち、天馬にガォ〜ッて襲い掛かるから気をつけろ〜って言ってましたもん」
「浜野…明日会ったら沈めてやる」
「でも…蘭丸さんになら俺は…いいですけど」
「へ?天馬?おまえ、今…なんて」
「なっ何も言ってませんよ!それよりも俺、お腹空きました!何か食べましょう!」

俺が浜野のいらぬお世話に静かな怒りを燃やしているタイミングで、天馬が顔を真っ赤にして、ぼそりと言った一言が気になって仕方ない。
なんか物凄く恋人として、さらに進展を期待できそうな言葉を言われたような気がしたが、気のせいだろうか?
俺がそのことを問いただそうとすれば、天馬は慌てて話題を逸らし、適当な喫茶店へと俺を引っ張って飛び込んでいくのであった。

-next-