大人の余裕??(円天♀←鬼+吹)

妄想で終わるつもりだったけど、ちょっと雪天♀裏話で語ったら、読みたいと言ってもらえたので書いてみた♪
とはいえ、この話自体は先にあがってる雪天♀SSとはリンクしてないです。
円堂(未婚)が天馬♀と隠れ恋人関係ということで。
以下本文↓

※ ※ ※

白恋との試合はやはり向こうに分がありそうな氷付けのフィールドでの戦いのようだ。
試合会場へ続く通路で、選手の皆と並んで待機していると、信じられないくらいの冷気が吹き抜けてきた。

「ううっ寒い〜!」
「ちょっと冷房効きすぎじゃない?」

半袖の葵と比べれば、俺のセーラー服は長袖だからそんなに寒くはないだろうといわんばかりに、彼女に恨めしそうな視線を送られたが、とんでもない。
俺は極度の寒がりだ。
夏の暑さはへっちゃらだけど、冬の寒さは耐えれられない。
早くも寒さに体をガタガタと震わせ、自身の体を庇うように両手で抱いていると、ふわりと誰かがあったかい上着を羽織らせてくれた。

「天馬ちゃん、大丈夫?ずいぶんと寒がっているようだけど、風邪でも引いた?」

視線をあげれば、吹雪さんがそっと俺の両肩に手を添え、自分が着ていたジャケットを俺に貸しながら、両腕を擦って暖めてくれていた。

「ふわっ//ふっ吹雪さん!あっありがとうございます!」

嬉しさと寒さと、吹雪さんの魅惑的な微笑みからか、気が抜けた俺の鼻から今度は恥ずかしいことに鼻水が一筋垂れてきた。
慌てて、鼻を啜ると同時に、鼻筋にあてられる柔らかい紙の感触。

「大丈夫か?鼻水がでてるぞ。ほら、動くなよ。今、ふき取ってやるからな」
「ふにゃっ//きっ鬼道コーチ!あっあのっおっ俺、自分でやりますから//」
「いいから、おとなしくしてろ。女の子が、人前で鼻水なんて垂らしてたらおかしいだろうが」

結局、されるがままになる俺。

(でも、これって何かお姫様みたいでいいなあ)

さっきまでの寒さはどこへやら。
2人の大人の男性にちやほやされてることで、すっかりのぼせあがった俺は顔だけは、必要以上に火照り、むしろ熱いくらいだった。

「そうだ!天馬ちゃん。そんなに寒いんなら、僕がずっと膝の上で抱っこしててあげようか?」

ベンチに着くなり、今度は吹雪さんが俺の腕を引っ張って、自身の腕の中に抱き寄せてきた。

「にゃあっ//そっそれは--」

--さすがに遠慮します!

といおうとする俺よりも早く、伸びてきた一本の腕。

「吹雪〜おまえ、調子に乗りすぎ。天馬は俺の隣が指定席だから!」
「うにゃっ//まもっ…円堂監督」

ストンっと俺を自分の隣に強引に腰を下ろさせると、守さんはいつもなら決してしない公共の場でのハグを旧友2人への見せつけに、堂々としてみせた。
ギュッと抱きしめられると同時に、耳元に囁かれた彼の言葉に、俺は改めて愛されてるんだなと実感してしまい、また顔が熱くなるのを感じる。

「頼むから、誰彼かまわず甘えるのはよしてくれよな。俺だっていくら大人だからといっても相手が奴らじゃ、余裕すらなくなるんだからさ」
「守さん…//」

はじめて見せてくれた余裕のないいっぱいいっぱいの年上の恋人の姿に、俺は嬉しさのあまりキュッと守さんの腕にしがみつき、肩に頭をもたげてみせる。

「えへへ//今度から気をつけます」
「分かればよろしい」

そういって、彼はみんなが羨む中、俺の頭を優しく撫でてくれるのだった。

-end-